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□ キャリアデザインマガジン 第122号 平成27年10月7日発行
日本キャリアデザイン学会 http://www.career-design.org/
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「キャリアデザインマガジン」は、キャリアに関心のある人が楽しく読める
情報誌をめざして、日本キャリアデザイン学会がお送りするオフィシャル・
メールマガジンです。会員以外の方にもご購読いただけます。
※等幅フォントでごらんください。文中敬称略。
□ 目 次 □———————————————————–
1 学会からのお知らせ
2 キャリア辞典「賞与・一時金(ボーナス)」
3 私が読んだキャリアの1冊
日経ビジネス編『遺言-日本の未来へ』
4 キャリアイベント情報
5 学会活動ニュース
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1 【学会からのお知らせ】
◆第12回日本キャリアデザイン学会研究大会(2015年9月5-6日、於 北海学園
大学)は盛会裏に終了いたしました。
次回研究大会は、2016年9月10日(土)-11日(日)、愛知教育大学(愛知県
刈谷市)にて開催いたします。
◆第62回研究会「キャリア・デザイン・ライブ!第5回」を開催します。
日 時 2015年10月23日(金)19:00-20:30
場 所 法政大学市ヶ谷キャンパス 58年館2階 キャリア情報ルーム
(東京都千代田区)
テーマ 「生き抜くためのエンパワメントとしてのキャリア教育・キャリア
支援」
講 師 吉田 美穂(神奈川県立百合高等学校総括教諭・NPO法人多文化共
生ネットワークかながわ理事)
参加費 会員/無料、一般/3,000円(事前申込制)
定 員 30名(先着順)
詳細・申込は下記の学会ホームページをご参照ください。
http://www.career-design.org/pub/t062.html
◆第6回中京支部キャリアデザイン研究会を開催します。
日 時 2015年10月31日(土)14:30~17:00
場 所 名古屋大学教育学部第三講義室にて
テーマ 学校現場におけるキャリア形成支援~小学校から大学までの流れの
中で~
講 師 高綱 睦美(愛知教育大学教育学部学校教育講座)
船津 静代(名古屋大学学生相談総合センター)
参加費 会員/無料、一般/3,000円(事前申込制)
定 員 50名
申 込 学会HPよりお申し込みください。
http://www.career-design.org/pub/sonota.html
◆関西支部第6回研究大会を開催します。
日 時 2015年11月14日(土)14:00~17:30[予定]
場 所 関西大学社会学部(第三学舎)
※研究発表を募集いたします。
希望される方は、下記までお問い合わせください。
学会事務局 info@career-design.org
◆第63回研究会「キャリア・デザイン・ライブ!第6回」を開催します。
日 時 2015年11月27日(金)19:00?20:30
場 所 法政大学市ヶ谷キャンパス 58年館2階 キャリア情報ルーム
(東京都千代田区)
テーマ 労働組合の隠された可能性-「欲しいけれど、作れない」の越え方
報告者 二宮誠(現日本労働組合総連合会(連合)、元UAゼンセン)
コメンテーター 濱口桂一郎(労働政策研究・研修機構)
参加費 会員/無料、一般/3,000円(事前申込制)
定 員 30名(先着順)
詳細・申込は下記の学会ホームページをご参照ください。
http://www.career-design.org/pub/t063.html
◆学会監修『キャリアデザイン支援ハンドブック』好評発売中!
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近年大きく広がっているキャリアデザイン支援、その基礎知識と理論・手法、
実践におけるポイントを解説し、先進事例を紹介した関係者・実務家必携の文
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2 キャリア辞典
「賞与・一時金(ボーナス)」
■賞与・一時金(ボーナス)とは?
月々支払われる月例給与以外に支給される「特別に支給される給与等」を
「賞与または一時金」、一般的には「ボーナス」という。
やや厳密に見ると、労働基準法第11条では、「この法律で賃金とは、賃金、
給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働
者に支払うすべてのものをいう。」と定めている。
つまり、給与(賃金)の一種であり、このうち、「賞与とは、定期又は臨時
に、原則として労働者の勤務成績に応じて支給されるものであって、その支給
額が予め確定されていないもの」をいい、「定期的に支給され、かつその支給
額が確定しているものは、名称の如何にかかわらず」賞与とはみなされない
(昭和22.9.13 発基17号)。厚生労働省の統計では「あらかじめ支給条件、
算定方法が定められていても、算定期間が3か月を超えて支払われる給与の額
および支給事由の発生が不確定なもの、新しい協約によって過去にさかのぼっ
て算定された給与の追給額も含まれる。」とするものもある。
いずれにしても、月例給与に比べると、法律上の定義が厳密に定められたも
のではなく、就業規則や労働協約などの規程に、その性格が左右される。
■賞与の歴史と呼称
もともと賞与は、江戸時代に商家や職人社会で住み込みをして働いていた奉
公人が、盆や暮に実家に帰ることを許された「藪入り(やぶいり)」という休
日に、主人から新しい着物や履き物、餅代あるいは少額の小遣いが支給された
四季施(しきせ)が起源とされる。
武家の場合も、家来や使用人に季節に応じた衣服を与える「四季施」の習慣
があり、これらか転じて現代でも『お仕着せ』(一方的に与えられること)と
いう言葉として残っている。「お仕着せ」には諸説あるようだが、主人や御上
から「押しつけられた」というイメージが定着し、今ではあまり良い意味では
使われていない。
よく知られるところだが、明治期になって、日本で初めて賞与を出したのは、
明治9年12月の郵便汽船三菱会社(三菱会社)であった、と言われる。当時、
航路の争奪を巡って世界最大の海運会社との6ヵ月に渡る攻防を繰り広げて航
路を守りきった同社は、岩崎彌太郎が“社員の奮闘の賜物(たまもの)”とし
て、約1カ月分の給与に当たる褒賞金を出した、という(このへんは三菱グ
ループのホームページに詳しいhttps://www.mitsubishi.com/j/history/serie
s/yataro/yataro20.html)。
最初は、年末の1回だけで、毎年支給されるようになったのは、明治21年ご
ろからとのことである。
各社の歴史を紐解くと面白いが、きりがないのでもう1社だけ。建設大手の
鹿島建設の例を同社ホームページからみよう(http://www.kajima.co.jp/gall
ery/kiseki/kiseki06/index-j.html)。鹿島建設(当時鹿島組)の場合は、明
治14、15年ごろからの支給で、当時の資料によると、支給金額は800円程度、
年2回支給されるようになったのは昭和15年からであるという。
さて、こうして賞与・一時金は、産業界に定着していくのだが、戦前までは
身分制に基づく支給で、その対象はもっぱら管理側の職員に対してであり、現
場の工員に対しては不支給も珍しくなかったという(二村 1997年)。戦後の
激しい労働運動の中で、工職身分格差撤廃運動が展開され、工職の処遇格差が
徐々に解消されていった。
こうした状況を背景に、先の「お四季施」以降、使用者から与えられた、あ
るいは褒賞金という意味では「賞与」、「定期的に支給される給与とは別の一
時的に生活補てんをするもの」あるいは「業績に応じた配分を対等な交渉によ
って勝ち取るもの」という意味で、労働組合側からは「一時金」という名称で
呼ばれることが多くなった。国家公務員のように「期末・勤勉手当」、金融業
界など一部の業種では「臨給(臨時給与)」と呼ばれることもある。欧米では
言うまでもなく、「ボーナス」(Bonus・・・ラテン語でボヌス=「良いもの」
「財産」が語源)で、業績に対して与えられる褒賞金という意味合いがある
(以下では、もっとも一般的な賞与を用いる。)
■賞与の支給方式と水準
賞与は、当初年末1回の支給が多かったが、次第に盆と暮、つまり夏冬の2
回が定着していった。統計的には、夏・冬各期に交渉して決める「各期型」が
47.1%、「夏冬型」の年間協定方式が43.5%、「冬夏型」が4.5%などとなっ
ている(厚生労働省「賃金引上げ等の実態に関する調査(平成26年)」)。か
つては、電機産業などを中心に冬夏型も一定程度あったが、春季賃金交渉と同
時に交渉する傾向が強まり、現在では「夏冬型」が主流となっている。
また、決定方式(仕組み)は、基本給などの「基本賃金×月数」という形が
最も一般的である。例えば、基本賃金が20万円で、2カ月分の支給であれば、
「20万円×2カ月」で40万円の賞与が支給される。ちなみに、現状(平成26
年)の支給水準(加重平均)は規模5人以上の企業の場合、夏季37万550円
(1.02カ月)、年末37万5431円(1.0カ月)、つまり年間では約74万6000円・
2.0カ月ということになる(厚生労働省・毎月勤労統計調査)。統計は異なる
が、1000人以上の主要企業調査では、夏、冬それぞれ約80万円で年間では約
160万円と、企業規模や業績により格差が見られる。
■業績連動型賞与の導入状況
さて、上記で見たように、最もポピュラーな賞与の決定方式は「基本賃金×
月数」だが、現実的にはもっと複雑な仕組みで決定されている。その典型例が、
2000年代に入って導入が進んだ「業績連動型賞与」である。
労務行政研究所では、「あらかじめ決められた一定のシステムや算定式に基
づき、部門、全社といった組織業績に応じて賞与原資を決定する制度」と定義
し、調査(2010年)している。これによると、そのねらいは、①企業業績に対
する従業員意識付け、②企業業績に応じた人件費配分の適正化、③賞与決定プ
ロセスの明確化などとされ、主要企業での導入率は、全体(244社)のうち、
35.2%、大手企業ほど割合は高く44%に上っている(労務行政『労政時報』第
3785号―10.11.12参照)。業績連動の準拠指標としては、「営業利益(率)」「経
常利益 (率)」の2指標が多く、具体的には「基本給の総額×月数+前年度の経
常利益×〇%」など、「最低保障部分+業績部分」という算式が多い。
ちなみに、厚生労働省「就労条件調査(平成24年)」によると、賞与を支給
した企業のうち、賞与額の主な決定要素をみると、管理職、管理職以外ともに
半数以上の企業が「業績・成果」を賞与の決定要素としている。「業績・成
果」の内容をみると、「短期の個人の業績・成果」とする企業が管理職17.1%、
管理職以外27.7%で多くなっている。先の賞与の歴史からすると、初期の頃は
働きに対する奨励や生活の補てんとしての性格が強く、次第に企業業績や個人
業績を加味して決定されるようになってきた、といえる。
■平成27年年末賞与のゆくえ
このように、今や企業や個人の業績によって左右される「賞与」だが、長引
く景気の低迷で、最近まで伸び悩みが続いていた。26年末は景気回復を反映し、
厚生労働省・主要企業調査では前年比(同一企業)で6.02%と堅調な伸び、続
く27年夏季賞与は4.59%とやや鈍化したものの、4%以上の伸びを示した。さ
て27年の年末賞与はというと、世界経済等の先行き不透明感から、あるいは各
業界・企業の業績によって、昨年末や夏季よりも若干鈍化する可能性はあるも
のの、全体としては引き続き上昇基調が期待できそうだ(間もなく公表される
各機関の集計を参照)。
先の「Bonus」というラテン語のそもそもの起源は、ローマ神話の成功と収
穫の神“Bonus Eventus(ボヌス・エヴェントス)”に由来するという。秋風
も吹き始めて少し気になり始めた年末賞与。果たして今年のゆくえは、従業員
のモチベーションを上げる“収穫”となるのかどうか、その動向に注目したい。
(編集委員 石川了)
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3 私が読んだキャリアの1冊
『遺言-日本の未来へ』
日経ビジネス編 日経BP 2015.8.10
「遺言」見るものの心に突き刺さる衝撃の文字が、今回ご紹介する本の名前
である。この8月には、戦後70周年の節目を迎えたこともあり、新聞、テレビ
やたくさんの書籍でも日本の戦前戦後が取り上げられ、私も歴史から学ぶチャ
ンスに恵まれた。今回は、この8月に発売された「遺言 日本の未来へ」を紹
介したい。
この本は、現役として第一線で活躍している企業、政治、学者、作家、脚本
家、俳優など各界、各分野のリーダー31人からの真心を込めたメッセージが盛
りだくさんである。主題の遺言とは、辞書によれば、「死後のために物事を言
い残すこと」とあるが、これを編集者が企画をして、取材、書物にしたことに
大きな意義がある。実際、先の大戦争を経験した人、高度経済成長の先頭を走
ってきた人は、年々確実に少なくなってきている。もはや松下幸之助、本田宗
一郎や、吉田茂に直接話を聞くことはできない。彼らが何を考えていたのか、
何を語っていたかは、書籍や新聞で調べることはできるが、進化し続ける今日、
将来を見据えて、言葉で伝えることはできない。今回、ぶしつけな企画に協力
した方々の寛容さ、その人間力には感銘を受ける。深く感謝をしなければなら
ない。
本編は、未来の経営者へ、未来の創造者へ、未来のリーダーへ、未来の日本
人への4部構成である。いずれも「老人のお小言」ではなく、今を生き、未来
に生きる私たちへの熱いメッセージである。
登場する多くのリーダーの言葉からは、戦時中、そして戦後に置かれた立場
がさまざまな実話を起点に、高度成長に向けたエピソードが語られている。
ライフコーポレーション会長の清水氏は、昭和20年、本土決戦に備えて本土防
衛特別攻撃隊に配属され、時に備えていた。8月15日に突然、ラジオ放送を聞
き、戦争が終わることを知る。復員命令が出たのが28日。その後、家族の疎開
先に戻るが、途中の東京の焼野原を見て、大変なことになっていると実感した。
疎開先でも、父親からは、この先どうなるかわからない、お金もない。そこか
ら自分が働いて何とかしなければならないと「よし、俺がやろう」と奮起した。
清水氏だけではないが、多くのリーダーからは、同じように、大戦に対する感
情、敗戦に対する気持ちより、如何に飯を食べ、生き抜いていくか、力強く語
られている。
スズキ会長の鈴木氏の言葉を借りれば、戦後70年。これからの時代、自分
の体験や戦争の不幸を後世に伝えようとしても限界がある。今の若い人に、学
徒動員の時はシラミがたくさんいたとか、芋しか食べられなかったとか、言っ
ても十分に伝わらない。それは、その時代の常識が常に変わっていくからとあ
る。
最近、新聞やテレビを見ていると、言葉の軽さを嘆きたくなることがある。
それは、恐らく、戦争を潜り抜けた腹の座った各界の代表が引退し、戦後世代
が中心になってきたからかもしれない。豊かな経済、幸せな生活は、平和であ
ることが大前提だと再考する貴重な機会になった。目頭も胸も熱くなる。
経済成長真只中のエピソードも示唆に富む。冒頭、スズキ会長の話しがとて
も新鮮だ。
もともと軽自動車は、自動車ではない認識のもとに、国民車を作る思いから
昭和27、28年頃に生まれた。しかし、高度経済成長が進む中、経済団体か
ら「軽自動車は国策に合わないからやめるべきだと」政府へ提言された。当時、
燃費も悪い、安全性も確保できない、耐用年数も短いから省資源にもならない。
資源の無駄遣いと言われた。その後も昭和50年頃には排ガス規制への対応が遅
れ、月産1500台にも落ち込み、存亡の危機に陥った。
鈴木氏は従業員の士気を高めるために、どんな小さい国でもよいから一番に
なると、攻めに出る。理由は、どこかの国で世界一位になるといった、斬新な
発想だ。当然、車を作っていない国で一台でも売れば一位である。そして、パ
キスタンで新工場を立ち上げた。当時は、部品を日本から7、8割も持ち込ん
だ。その後、インドにも進出している。チャンスをつかむか、逸するかの連続。
とことん徹底的に話し合って行動した。「それなら現場に行ってみましょう」、
「あなたの言っていることは架空の議論」など歯にもの着せぬ。インドの立ち
上げでは、ローカル側が、日本の工場を見よう見まねで作っていた。塗装工場
の立ち上げ現場では、コンクリート壁の打ち込み作業まで、ものつくりを徹底
させている。
元シャープ副社長の佐々木正氏は、大戦当時、B29爆撃機を撃ち落とすた
めの射撃用レーダー開発に携わっていた。戦後は、ノースアメリカン・ロック
ウェル社と提携し、アポロ月面宇宙船の船内スペース確保に貢献した小型LS
Iの開発を担い、トランジスタ電卓も生み出す。当時、日本は国策で半導体産
業を育成しようとしたため、米国企業と組むことは国賊とも呼ばれた。しかし、
異質なもの同士の出会いは、技術を大きく飛躍させる上で欠かせない。いわゆ
る「共創」が心情だ。
この原点には、「リンゴマンゴー」のエピソードがある。学生時代に台湾で
過ごしたとき、北国のリンゴと南国のマンゴーの接ぎ木に成功して生み出した
新種。当時、年輪が合わないので接ぎ木は難しいとされていたが、数学的な発
想で枝の切り方を斜めにするなど工夫し手法を編み出している。この話を題材
に、アップルのジョブズさんやソフトバンクの孫さんへ「共創」の大切さを伝
えている。その後の二人の活躍は、ここで紹介するまでもない。佐々木氏は、
真空管、半導体、液晶、太陽電池など生み出してきたが、今は、生命の寿命を
延ばす可能性を秘めている還元の技術で、130歳、140歳まで寿命を延ば
せるのではないかと思っているそうだ。その実験台に自分を使ってほしいと考
えているところは、高度経済成長を牽引した技術屋の魂だ。生命が生き延びる
「場」さえ維持できれば、そこで世の中に貢献する、より良くするイノベーシ
ョンが必ず生まれると言った信念。
21世紀に生きる私たちに、多様性を認め、そこで異質の才能がぶつかり合
う「共創」によるイノベーションを期待しているメッセージだ。まだまだ時間
がある私たちに、現状に満足するなとパンチが飛んでくる。100歳を超えた
電子立国の父が歩んだ壮絶人生から学ぶことは山積だ。
遺言の締めくくりには、京セラ名誉会長の稲盛氏が登場する。その主題は、
経営の導師が訴える日本人の美徳だ。日本は今後、人口が減少して少子高齢社
会が進んでいく。その中で、日本が頼れるのは、技術的な開発や経済発展だと
か、いろいろあるが、これは非常に難しいことだと示唆。この先、日本が経済
力などで世界に誇れなくなっても、日本人であることを誇れる国にしていけば
よい。今でも、世界の人たちが日本人に対して好意を持ってくれている。「日
本人は素晴らしい」と。やがて経済力で世界何番目に下がっても、日本人の素
晴らしい人間性が、世界から尊敬される状態であり続ける。これが日本の宝だ
と、熱く語っている。この言葉の重みには、身も心も引き締まる。それは、自
分自身の考えや行動に対する責任を感じたことに他ならない。経済のグローバ
ル化が加速し、拡大する中、日本企業の一員としてチームや組織で、課題を解
決していく。もはや我が国は、日本国内の経済だけでは、生き残っていく事が
できないことは明白である。日本人の美徳を胸に、先輩同輩とも切磋琢磨し、
後輩の育成あたることが使命かもしれない。
寄稿文量の制約から紹介したリーダーの言葉はわずかになってしまったが、
これからも読書を通じて、多くを学び、自らを奮起させたい。
【御参考】
「変えられないなら、日本はそれまでの国」オリックス シニア・チェアマン
宮内義彦
「「外資イコール悪」だ?冗談じゃねぇ」 日本IBM名誉相談役 椎名武雄
「変わらなければ、大事なものも守れない」セブン&アイ・ホールディングス
会長鈴木敏文
「俺は俺!と抵抗しろ。人生は長くねぇ」 俳優 仲代達矢
「アメリカだって「出る杭」は打つ」 経済学者 小宮隆太郎
「日本はリッチだけど幸せじゃない」 脚本家 倉本聰
(編集委員 内田 勝久)
※「私が読んだキャリアの一冊」は、執筆者による図書の紹介です。
日本キャリアデザイン学会として当該図書を推薦するものではありません。
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4 キャリアイベント情報
-キャリアデザインに関係するイベントの開催予定などをご紹介します-
◆厚生労働省「実践型地域雇用創造事業シンポジウム」
日 時 2015年10月15日(木)13:00~17:00(開場12:00)
場 所 東京国際交流館 国際交流会議場(東京都江東区)
テーマ 地域の魅力、再発見!~新たな視点で、交流を深めよう~
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000095180.html
◆国立女性教育会館「企業を成長に導く女性活躍促進セミナー」
日 時 2015年10月15日(木)~10月16日(金) 1泊2日、日帰りも可
場 所 1日目:放送大学東京文京学習センター(東京都文京区)
2日目:国立女性教育会館(埼玉県比企郡嵐山町)
http://www.nwec.jp/jp/program/invite/2015/page05i.html
◆法政大学キャリアデザイン学部シンポジウム
日 時 10月23日(金)13:00~15:10
場 所 法政大学市ヶ谷キャンパス(東京都千代田区)
テーマ ひとのライフキャリア(人生や生活)をサポートするしごと
http://www.hosei.ac.jp/careerdesign/NEWS/topics/20150925_01.html
◆法政大学大学院キャリアデザイン学研究科シンポジウム
日 時 2015年10月24日(土)13:30~16:30
場 所 法政大学市ヶ谷キャンパス(東京都千代田区)
テーマ 企業におけるキャリア・カンバセーション―組織と個人との対話を
通じたキャリアデザイン―
https://www.hosei.ac.jp/gs/NEWS/topics/nyushi/150925.html
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5 学会活動ニュース
◆第12回研究大会・2015年度総会
2015年9月5日(土)-6日(日) 於 北海学園大学豊平キャンパス
テーマ:「地域社会におけるこれからのライフスタイルとキャリア形成」
参加者:157人
◆第61回研究会「キャリア・デザイン・ライブ!第4回」
2015年9月25日(金) 於 法政大学市ヶ谷キャンパス
テーマ:「パラリンピックメダリストと共に歩んで」
講 師:荒井秀樹(日本パラリンピックノルディックスキーチーム監督)
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【編集後記】
歌手・俳優の福山雅治さんの結婚のニュースが流れた日、東京証券取引所で
は全く無関係の福山通運株が急騰したそうです。理由はわかりませんが、ある
人のいわく「コンピューター取引が反応したのではないか」とのことでした。
なんとなくほほえましいというかほっとする話題ですが、とはいえ現状のペー
スでコンピューター技術が発展を続けると、1945年には人間を上回る人工知能
が出現して、従来は人間にしかできないと考えられていた仕事を機械がするよ
うになるという話もあります。ちょっと信じられない話ですが、30年前には今
日のスマートフォン社会は想像もつかなかったことを考えると、決してありえ
ないこととは言い切れないでしょう。そのとき、私たちの仕事は、生活は、キ
ャリアはどうなっているのか、考えていかなければならない時期なのかもしれ
ません。(O)
【日本キャリアデザイン学会とは】
・キャリアを設計・再設計し続ける人々の育成を考える非営利組織です。
・キャリアに関わる実務家や市民と研究者との出会い・相互啓発の場です。
・多様な学問の交流からキャリアデザイン学の構築を目指す求心の場です。
・キャリアデザインとその支援の理論と実践の連携の場です。
・誤謬、偏見を排除し、健全な標準を確立する誠実な知的営為の場です。
・キャリアデザインに関わる資格、知識、技法、専門の標準化の努力の場です。
・人々のキャリアの現実に関わり、変えようとする運動の場です。
学会の詳細、活動状況はホームページに随時掲載しております。
◆日本キャリアデザイン学会ホームページ◆
http://www.career-design.org/
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日本キャリアデザイン学会(CDI-Japan)発行
オフィシャル・メールマガジン【キャリアデザインマガジン】
このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して発
行しています。
配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000140735.htm
無断転用はお断りいたします。
このメールマガジンの文責はすべて執筆者にあり、日本キャリアデザイン学
会として正確性などを保証するものではありません。
【日本キャリアデザイン学会広報委員会】
青木猛正 埼玉県立特別支援学校長
石川 了 労務行政研究所
内田勝久 富士電機株式会社社長室広報IR部
荻野勝彦 トヨタ自動車株式会社渉外部
平野恵子 文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所
堀内泰利 慶応義塾大学SFC研究所
山野晴雄 慶應義塾大学講師
日本キャリアデザイン学会事務局連絡先
e-mail info@career-design.org
〒181-0012 東京都三鷹市上連雀1-12-17
三鷹ビジネスパーク2号館 ぶんしん出版内
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