2023年 第1回キャリアデザインライブ!ご報告

テーマ
ともに働き、ともに学ぶ社会に向けて 
―障害者雇用の可能性と未来―
開催日
2023年2月20日(月)
【 詳細 】

日本の障害者雇用は、法制度や助成金制度の整備、拡充によって大きな広がりを見せ、障害者手帳を有しながら働く人の数も増加してきました。とりわけ、「特例子会社制度」は、日本の障害者雇用を支える仕組みとして機能し、知的障害や精神障害のある人の雇用創出に大きな役割を果たしてきました。しかし、2022年の国連障害者権利条約、対日審査の勧告にもある通り、国際的な視点で見れば、障害を理由に働く場を分けることに対する懸念も示されています。

そこで、2023年度第1回キャリアデザインライブでは、2022年3月までソニーピープルソリューションズ株式会社代表取締役社長を務め、ソニーグループ各社とともにDE&Iに尽力されてきた望月賢一さんと、日々障害のある社員の可能性を信じ、一人ひとりの成長を組織の成長へと繋げていこうと邁進されるソニー希望・光株式会社代表取締役社長の大庭薫さんをゲストにお迎えして、「障害者雇用の可能性と未来」をテーマに語って頂きます。「多様性」を企業経営の原動力としながら、先駆的かつ洗練された製品を社会に提供し、新しい価値観を生み出してきた企業にとって、障害者雇用に取り組むことの意味とは何か、また、特例子会社の先に見える障害者雇用の形にも触れて頂きながら、参加者の皆様と共に「これからの障害者雇用」について対話を深めていければと思っています。

企業人事にて障害者雇用を担当されている方はもちろん、障害者雇用/就労支援に携わっている方、「ともに働く」世界観の実現に向けて奮闘されている方など、少しでも興味を持って下さった方々と共にお話しが出来る時間にしていきたいと思っています。是非ご参加ください。

日 時

2023年2月20日(月)19:00~20:30(対面・オンラインとも入場開始:18:45〜)

会 場

対面及びオンラインにて実施
・対面:法政大学(市ヶ谷)
※申し込みいただいた方に場所の詳細をご連絡いたします。
・オンライン:Zoomによる配信
※申し込みいただいた方にZoom IDをご連絡いたします。

登壇者
ソニーグループ株式会社 望月 賢一 (もちづき けんいち)

ソニー株式会社入社後、ビジネスパートナー人事、製造事業所、合弁会社での人事総務等を経て2016年4月ソニー人事センター長、2020年7月より2022年3月までソニーピープルソリューションズ(株)代表取締役社長、同時にGlobal HR Platform部門長、DE&I推進部統括部長も兼任し、HR DX推進、DE&I推進も担う。現在はソニーグループ株式会社人事総務担当・安部専務室付・組織開発アドバイザーに加えて、グループ会社取締役等を担っている。

ソニー希望・光株式会社 代表取締役 大庭 薫(おおば かおる)

ソニー株式会社にて放送局用機器の海外営業を担当後、ケーブルテレビ事業会社にて、都市型ケーブルテレビのテレビ・電話・高速インターネットサービスの商品開発、カスタマーセンターの構築・運営を担う。2001年ソニー㈱に戻り、通信サービス事業のオペレーション設計を担当後、CEO兼会長秘書、取締役会事務局統括課長、秘書部統括部長、人事センターダイバーシティ開発部統括部長などを経て、2018年1月ソニー希望・光㈱の代表取締役社長に着任し、現在に至る。

聞き手

阿部潤子 (あべ・じゅんこ)

株式会社Connecting Point、当学会研究会企画委員会委員

定員

対面50名(先着)

オンライン100名(先着)

参加費

会員/無料、非会員/2,000円(事前申込制)

開催報告

2月20日(月)に、今年最初のキャリアデザインライブ!が、対面とオンラインによるハイフレックス形式で開催されました。今回は「ともに働き、ともに学ぶ社会に向けて ―障害者雇用の可能性と未来―」というテーマで、ソニーグループ株式会社の望月賢一(もちづき けんいち)氏とソニー希望・光株式会社の代表取締役、大庭 薫(おおば かおる)氏をお招きしました。
 最初に、企画者であり、ファシリテーターを務める阿部潤子氏(株式会社Connecting Point、研究会企画委員会委員)から企画趣旨の説明。続いてお二人から、ソニーグループの障害者雇用について、DE&I(※)推進について、特例子会社であるソニー希望・光株式会社について等、大きなテーマでありながら、現場経験に基づいた信念とメンバーへの信頼を感じるお話しがありました。
 対話セッションでは、自身も株式会社Connecting Pointの代表取締役として、障害者キャリア支援にかかわる阿部氏が「特例子会社は障害者雇用の終着点だろうか?」というテーマを投げかけ、望月氏と大庭氏の考えをより深く引き出していきます。話を聞きながら「障害者雇用の話だけど、そんな感じがしない…」と思った参加者は多かったのではないでしょうか。1人1人特性は違う。自分の特性を理解して、伝えられることが大切。この会社でなにをやりたいのかを自ら考える。これらは、仕事や生き方を模索する多くの人に当てはまる話でしょう。障害者雇用の新しい道を切り開いていくという特例子会社の役割を果たしつつ、その必要性がなくなる未来を、参加者の皆さんと一緒に考えることができました。
※DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)

ダイバーシティ/年齢、性別、民族、国籍等の違いを尊重すること
エクイティ/個々にあわせた支援を行い、公平な土台を作ること
インクルージョン/あらゆる個人や集団が尊重され、参加できる環境を作ること