現在、世界的に活躍しているオーケストラ(以下、オケ)は、ホールでの演奏会にとどまらず、地域に、学校に、各種組織に、そしてあらゆる世代にアウトリーチし、音楽を通じて、創造性や協働性などを育む、創造・体験型のワークショップを積極的に展開しています。今回のキャリアデザインライブ!は、日本を代表する、芸術性と社会性を兼ね備えたオケの一つ、日本フィルハーモニー交響楽団で音楽ワークショップを実践しておられる、トロンボーン奏者、伊波 睦(いなみ むつみ)さんをゲストに迎え、音楽界の二十世紀最大のスキャンダルと言われる、ストラヴィンスキー「春の祭典」の楽曲をもとに、学びの多様性とユニークな発想について、皆で体感し語り合います。さらには、キャリア教育など教育・人材育成の現場での適用拡大の可能性についても、対話できればと思っています。
「敷居の高い音楽があるとすれば、楽しい方法で、わかりやすく案内することをライフワークとしている」伊波さん(通称、ポンくん)のワークショップに、どうぞお気軽にご参加ください。音楽の経験・知識は、まったく不要不問です。ぜひ~♪
※学びを深めるべく、翌日に学会外行事としての関連イベントも企画しました。詳しくは、下記ご参照ください。
2023年6月30日(金)19:00~21:00(対面のみ)
西荻地域区民センター(勤労福祉会館併設)
第2レクリエーション室(地下1階)
東京都杉並区桃井4-3-2
※JR中央線西荻窪(北口)駅から関東バス(西50井荻駅行、西40荻窪駅行)、
「桃井四丁目」下車、徒歩1分
伊波 睦さん
略歴:兵庫県尼崎市生まれ。1981年日本フィルハーモニー交響楽団にトロンボーン奏者として入団。2000年頃よりロンドンのマイケル・スペンサー(現、日本フィル・コミュニケーション・ディレクター)の影響を受け、新しい教育プログラムに関心を持つ。以降、多くのプロ・オーケストラで教育プログラムとしてのワークショップ普及にも努めている。22年の定年退職後も「ワークショップ・デザイナー/ファシリテーター 兼 音楽の森アドヴァイザー」として日本フィルで活躍中。
坂口 慶樹(当学会研究会企画委員会委員)
30名(人数限定・先着順、お早めにお申し込み下さい)
会員/無料、非会員/2,000円(事前申込制)
ご参加者による楽器の使用はありません。手拍子・足拍子などでお気軽に参加・体験頂きます。
(学会外行事、希望者による個人参加)
今回の学びをさらに深めるために、ご希望の方には、奇遇にも翌日に開催される、日本フィルハーモニー交響楽団、横浜定期演奏会における「春の祭典」の演奏を実際にホールで聴いていただき、演奏会終演後、伊波さんも交えた振り返りの場(懇親会)にもご参加いただけるイベントもご用意します。
とくに、振り返りの場(懇親会)への参加ご希望の方は、研究会のお申し込み時、申込フォームの「備考欄」に「7/1懇親会参加希望」と明記ください。メールアドレスに詳細をご連絡差し上げます。
※7/1(土)の懇親会は、定員に達したため募集を締め切りました。
あしからずご了察ください。
【演奏会】
2023年7月1日 (土)17:00 開演(16:10開場)
開場:横浜みなとみらいホール
指揮:川瀬賢太郎、 ピアノ:菊池洋子
曲目:モーツァルト:歌劇《フィガロの結婚》K.492 序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503
ストラヴィンスキー:バレエ音楽《春の祭典》
チケット:S・8,000円 A・6,500円 B・6,000円 C・5,000円
お申込み:以下、URLから各自でご購入ください。
【振り返り(懇親会)】
7/1に開催される関連イベント終演後(19:00頃)、会場近くで開催します。詳細は、申込フォームに「7/1懇親会希望」とチェックされた方にメールで連絡差し上げます(~6/28(水)申込分まで受付)。費用は当日実費精算。
※関連イベント詳細は下記からご確認ください。
第3回キャリアデザインライブ!が6月30日(金)に対面で開催されました。今回のテーマは「オーケストラが創造(つく)る音楽ワークショップを体験しよう!――多様な学びとユニークな発想のありかを求めて」。日本フィルハーモニー交響楽団でトロンボーン奏者として活躍し、「ワークショップ・デザイナー/ファシリテーター&音楽の森アドヴァイザー」として活動されている伊波 睦さんをお迎えして、創造・体験型のワークショップを実施しました。
まずはストレッチワークとして、二拍・三拍の手拍子からスタート。伊波さんも、トロンボーンを吹いてサポートしてくれます。足踏みと手振りも加え、身体がほぐれたところで、グループに分かれて作曲開始! 対話と実演を繰り返しながら試行錯誤しながら磨き上げます。発表は、各グループの個性が音に溢れていました。ストラヴィンスキーも、このようなプロセスを通じて「春の祭典」を作り上げたのかも知れません。
ワーク後の振り返りでは、知識や理論の学習とは異なり、全身を使った学びの楽しさや難しさを共有したり、子供に返ったように没入できたことへの意味合いを考えたりしながら、対話が進みました。教育現場における適用の可能性など、話はさらに広がり、対話が尽きない場となっていきました。
翌日には、学会外行事として、横浜みなとみらいホールで日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会にも、十数名の方が足を運ばれ、「春の祭典」の生演奏を堪能しました。「前日のワークショップがあったからこそ、この曲の奥深さを味わえました!」という感想から、体感が生み出す学びの深さを感じることができました。